飲食店のソファを張り替えるとき、最初に悩むのが「本革にするか、合皮にするか」です。高級感なら本革、手入れの楽さなら合皮、と言われますが、実際には業態と席の使われ方で答えが変わります。この記事では、店舗用途に絞って両者の違いと選び方を整理します。
本革と合皮の違い(店舗目線で)
| 項目 | 本革 | 合成皮革(PVC・PU) |
|---|---|---|
| 見た目・質感 | 自然なシボと経年変化。高級感が出る | 均一で安定。色柄が豊富 |
| 汚れ・水濡れ | 油や酒類のシミが残りやすい | 拭き取りやすい。耐アルコール仕様あり |
| 耐久性 | 手入れ次第で10年以上 | 5〜8年程度。表面劣化で寿命が来る |
| 費用 | 高い(合皮の1.5〜2倍が目安) | 抑えられる |
| 向く業態 | バー、ラウンジ、ホテル、高級レストラン | カフェ、居酒屋、ファミリー向け、クリニック |

本革が向く店舗
- 客単価が高く、内装の質感が店の価値に直結するバー・ラウンジ
- 食べこぼし・水濡れが少ない業態
- 定期的なメンテナンス(クリーム塗布など)を続けられる体制がある
本革は傷がついても補色(リカラー)で目立たなくでき、長く使うほど味が出ます。初期費用は高くても、10年スパンで見ると張り替え回数が少なく済むケースがあります。
合皮が向く店舗
- 回転率が高く、清掃を短時間で済ませたい飲食店
- アルコール消毒を頻繁に行うクリニック・サロン
- お子様連れが多く、食べこぼしが日常的にある店
最近の合皮は「耐アルコール」「抗菌」「防汚」など業務用の機能性生地が充実しています。特に消毒液で拭く機会が多い店舗は、一般的な合皮だと表面が白く劣化しやすいため、耐アルコール仕様を選ぶことが重要です。
迷ったときの判断基準
「お客様がソファに座っている時間の長さ」で考えると分かりやすくなります。ゆっくり過ごす席(ラウンジ・個室)は本革の質感が価値になり、短時間で回転する席(カウンター横・テーブル席)は合皮の手入れの楽さが効きます。同じ店内でも、席の役割ごとに使い分ける方法もあります。
生地選びは実物サンプルで
色は照明の下で見え方が変わります。当社では現地調査の際に生地サンプルをお持ちし、店舗の照明・壁色・テーブルの木目に合わせて実物でご確認いただいています。
